昔からよくいわれている言葉で「未病を防ぐ」という言葉があります。これは病気になる前に予防しましょうということで、今更説明する必要もないと思いますが。今回自分の経験談から未病を防ぐということを改めて考えさせられました。
このたび、私は白内障 の診断を受け手術をする運びとなり、先日に左目の白内障の手術が無事終わりました。しかし、この白内障とやら普通にしていたらあまり気づかないで過ごしてしまいしょうな病気で、今回たまたまメガネを作り直そうと眼鏡屋さんに行ったときに指摘を受け、眼科受診をしたら「だいぶ進んでますね、手術です。」と問答無用の宣告を受けました。日常ではさほど支障を感じていなかったのでちょっとまさか?という感じでしたが。知らないとは恐ろしいもので、眼鏡屋さんに行かなければずつとこのままでい続けたかもしれません。
手術を受ける前に病院での検査の間に見ていたDVDで、緑内障の話をしていました。緑内障は視野がだんだん欠損していき最終的には失明するとという病気です。その緑内障はじめは欠損していてもその欠損している部分を脳が勝手に補修して欠損をなくしてしまい、初期の頃は異常に気が付かないそうで、欠損が現れる頃はだいぶ緑内障が進行しているそうです。恐るべき脳の力。そのように体の別の部分が、具合の悪いところを助けているケースは多く見られると思います。
しかし、果たしてそれがいいのか悪いのか?別のところでフォローして症状をカバーしてくれるのはありがたいことですが、フォローしきれなくなり気がついた頃には病状が進行していた・・・・
これは目だけに言えることではないと思います。肩こりや腰痛、がんなども少しずつ進行していく症状には体がそれをカバーし、なるべく症状が出ないようにいろいろな別の部位でカバーしています。で、はじめはちょっと変だなが、だんだん体はその状態になれてきて、これが当たり前の自分の体と思うようになります。でも、別の場所でカバーしきれなくなると、痛みや体調不良ととしていろいろな症状が出現してきます。それも今突然起きたかのように。
おそらく昔の人達は、もっと体の感覚が敏感だったと思うので、自分の体の変化に割りとすぐに気がついていたかもしれません、しかし現代人は体の感覚が鈍り変化を見落としがちになっているかもしれません、それではっきりとした症状が出るまで気が付かないか、最初のサインを無視しているのかもしれません、あとは体がそれに慣れていくように反応していくので、自分の気持の中では「あっ、治った」と思ってしまっているかもしれません。しかし、それは他のところでカバーをし助けてくれているのです。
今回の白内障で、自分ではなんともないと持っていたが実は悪くなっていたというのは多かれ少なかれ誰にでもあることだと思います。(白内障の手術をした左目はすごくはっきり見えるのにびっくり、今まで見えていたものは何だったと思うくらいです)
これからは自分の体の感覚を研ぎ澄まして行くか、それができなければ人間ドックさもなくば定期検診でも受けますか?
「どこも悪くなくても鍼の治療受けてもいいんですか?」という方がいますが、大いに結構です。そもそも鍼灸治療は未病を防ぐ治療ですから。鍼灸治療も選択肢の一つに入れてみてはいかがでしょうか?